音は難しい問題です。
先ず、音がうるさい、大きい、小さいは個人差が大きいものです。
また、音を測定する要望は道路や鉄道、橋の下などで測定されることが多く、個人住宅で本格的な測定はほとんど行なわれないのが現状です。そのため、測定費用は当支援センターで行なっている住宅(目視)診断の金額では出来ません。
個人住宅は基本的な部分で、共同住宅の場合にあるL等級のような基準を考えては設計されていません。会員会社で測定した事例を見てみますと、階下の間仕切りの位置や、階下の部屋の大きさにより、測定値に違いが出ました。
個人住宅で、いかに遮音対策をしても、吹抜けや階段もあり、サッシや外壁の気密度や厚みが増すと期待された効果は上がりにくいのが現状と考えます。
また、工法や気密性能の違いによっても伝わる音の種類(低音、高音など)や音の伝わり方に違いがあります。
音対策を考えると、吹き抜けを作らないとか、二階床の施工方法で下記のような施工をすると防音効果が出ます。尚、この施工方法は業者によって一般的に採用しているところと、オプション工事でしているとこがあり、設計段階で確認してください。
・ つり天井にする
・ つり天井のなかにロックウールを入れる。
・ 下地材の上にボードを張り、その上に仕上げの床材を張る。
・ 仕上げ材の下に遮音材や防音材を入れる。
また、二階の床材はフローリングより音が出ないカーペットやコルクのほうが防音効果は高いです。
このご相談の方は応急対策として、二階の床にカーペットを敷く方法を採用されました。こんどのことをご家族で話し合い、二階の方は今までよりもう少し音に注意する。一階の方は理解と許容量を大きくして頂き、自然とその室内環境に慣れられることを祈っています。